社会福祉士という「国家資格の価値」は今後どうなりそう?~マルクス資本論から見極める~

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ども!ゆらたろすです!

今日は「社会福祉士という国家資格の価値」が、今後どうなっていきそうなのかについて話していこうと思います!

社会福祉士の今後について!かなり興味深いです!

まぁ、この話をしようと思ったのはこんな質問が届いたからなんだ。

今回の質問
今現在の社会福祉士の「平均年収」は決して高くないと思うのですが、今後どうなっていきそうですか?

この不安は社会福祉士であれば、誰もが持っていそうです・・・。

ではまず結論から!

結論:
これから絶対上がっていく!

おお~!
でも、ずっと前から「これからくる資格!」とか「AIにはできない資格!」なんてもてはやされてますけど、いっこうに待遇が変わらないと聞きます・・・。

そうなんです!
でも、確実に社会福祉士の市場価値は上がっていく傾向にあります!
その理由を今日は面白い視点で見ていきます!

面白い視点?

それが「マルクスの資本論」だ!(ババ~ン)

マルクスの資本論

カール・マルクス1867年「資本論」

・資本主義のシステムを詳細に解説。

・資本主義はすべてを「商品化」してしまうというカラクリを説明。

・その上で「商品の値段」はどのように決まるのかを解説。

・その結果、資本家は労働者から搾取し続けるという問題を提示。

・資本主義の本質を否定した。

※今回はイデオロギーは無視

本日は、「社会福祉士の給料」を「社会福祉士という商品の値段」に置き換えて、「商品の

値段が決まるカラクリ」や「社会福祉士の値段」をマルクスの資本論から解き明かしてみようと思います!

そうすることで、「社会福祉士の未来」も予想できるのです!

商品の値段が決まるカラクリ

皆さんはこんな事を聞いたことはないですか?

社会福祉士っていうのは「名称独占資格」だから給料が上がりづらいんだ!

医師や社労士は「業務独占資格」だから給料が良いんだ!

これは、「業務独占資格」にしか出来ない仕事がある。つまり「業務を囲っているから、資格の価値が高い」という意見です。

しかし、これは大きな間違いです!

実は、「業務独占資格だから価値が高い」のではなく、「価値が高い資格だから業務独占という権利を与えられている」んです!順番が違うのです。

「業務独占」というのは絶大な力を持っているので、悪用されないためにもその権利を有するのは安心して任せられる人(団体)でなければなりません。

では、「国家資格の価値」というのはどうやって決まっているのか、これにマルクスの資本論を当てはめてみて「国家資格の価値」=「商品の値段」として置き換えてみます。

まず、「商品」というのは「使用価値」と「価値」が両方揃う必要があると言われています。

「使用価値」⇒使うメリット 「価値」⇒かかった労力

例えば、包丁という商品は「物をたやすく切る事が出来る」というメリットと、「鋼から包丁を作る」という労力があるので「商品」になるのです。

では、酸素を見てみると、使うメリットは言わずもがな。むしろ無いと死亡しますので莫大な使用価値があります。しかし、酸素はいたる空間に存在しているので酸素を生み出す労力は必要ありません。

ですので、これは「商品」にはならないのです。しかし、ダイバーに視点を向けてみるとわかりますが、海の中では意図的に酸素を持ち込まないと呼吸が出来ません。そのためそこに労力がかかるので酸素が「商品化」します。それが「酸素ボンベ」です。

一方、「消しゴム一個を使った消しカスの山」は、作るのにせっせとゴシゴシしなければならず、労力がかかっていますが、使用価値がほとんどないので「商品」にはなりえないのです。

では、「商品の値段」といのは「使用価値」と「価値」どちらが決めるのでしょうか?

それはやっぱり「その商品がどれだけメリットをもたらしてくれるか」が大事なので、「使用価値」が高いほうが「値段が高い」のでは??

じつは「商品の値段」は「使用価値」よりも「価値」が重要なんです。

例えば、「3時間で作ったカレー」と「3日煮込んだカレー」があったとしてどっちの方が値段が高いと思いますか?どちらが美味しいと思うかは人それぞれですが、ほとんどの人が3日煮込んだカレーの方が高いと予想するでしょう。

それは「お腹を満たす。カレーが食べたい。美味しい。」などのカレーの「使用価値」よりも、「作るのにどれだけ労力をかけたか」が値段に反映されるという例になります。

では、これを「国家資格の値段」に置き換えてみましょう。

すると、「国家資格の値段」は「資格を取るのに使った労力」が多きいほど高いということになります。

社会にどれだけ有用性がある資格かどうかはあまり関係ないんです。

まじですか!?「社会の有用性」が給料を決めていると思ってました・・・。

もちろんそれがゼロとは言わないけど、「その資格を取得するのにどれだけ労力がかかるか」が重要で、そのかけた「労力」を信用して「業務独占」という権利を与えているというのが事実なんだ。

社会福祉士の値段

ここからは具体的に「社会福祉士の値段」について紐解いていこうと思います。

前章で「商品の値段は価値(かけた労力)で決まる」という説明をしました。つまり「国家資格の値段は取得するまでにどれだけの労力がかかっているのか」です。

これを「大学入学までの労力」「受験資格を得るまでの労力」「合格までの労力」の3つに分けてみていきましょう。

・大学入学まで労力⇒ 小・中・高でどれだけ労力がかかっているか
・受験資格を得るまでの労力⇒ 大学在学中どれだけ労力がかかるか
・合格までの労力⇒ テストの難しさ(授業以外の自習必要勉強時間・合格率)

社会福祉士(名称独占資格)

・大学入学までの労力⇒一般
・受験資格を得るまでの労力⇒福祉系大学4年生を選ぶという労力が必要。
(※実務ルートの場合は、その必要経験年数を労力とする)
・合格までの労力⇒自習必要勉強時間300時間・合格率29%

医師(業務独占・名称独占資格)

・大学入学まで労力⇒医大入学のため一般よりも勉強が必要。
・受験資格を得るまでの労力⇒医学部6年必要で一般よりも労力が必要。
・合格までの労力⇒自習必要勉強時間5000時間・合格率92%

社会労務士(業務独占・名称独占資格)

・大学入学まで労力⇒一般
・受験資格を得るまでの労力⇒一般(受験資格は4年生大学卒業のみ)
・合格までの労力⇒自習必要勉強時間1000時間・合格率8%

このように各国家資格の取得までの労力を比べてみると、「業務独占」の権利を与えられている資格はその分莫大な労力がかかっているんです。

資格取得までの労力が大きい⇒価値が高い⇒業務独占を与えても安心⇒業務独占という莫大な力をもって給料が安定!!

このような流れがマルクスの資本論に当てはめると見えてくるのです。

じゃぁ、相談員Aさんが社会福祉士の国家資格取得までに5000時間勉強したら「価値」は上がるんですか?

私、5000時間勉強して社会福祉士になりました。そこらへんの社会福祉士より労力かけたので「価値が高い」社会福祉士なんです!給料上げてちょ☆

これは通用しません。一般的に「値段」を決めるのは社会で「一般的・平均的」にかかる労力(普遍的価値)で決まりますので、誰か一人が突出していてもそれは反映されません。

くそぅ~~!!

新たな使用価値

商品の値段には「価値」が大事なことは分かった。

では「使用価値」から値段が変わることはないのか?という疑問についても説明します。

実は「使用価値」から値段に影響を与えることはとても難しいことなんです。

マスクの例をみてみましょう!

このコロナ禍でマスクの値段が高騰した時期がありましたよね。これは需要と供給のバランスが崩れて卸業者が仕入れにこれまで以上の労力が必要となったので値段に影響を与えました。

この時、マスクの「使用価値」は変わりましたか?マスクは変わらず「口や鼻を覆う物」として存在していましたよね。

「使用価値」が値段に影響を及ぼすのは難しいんです。

でも例外はあります!

それは「新たな使用価値」が追加された時です。

「新たな使用価値」が需要と供給のバランスに影響を与えることがあるのです。

腕時計の例で説明してみます!

当時、腕時計というのはゼンマイが動力源で、無数の細かいパーツで動くため、超絶技巧をもった職人しか作成できない代物でした(これを機械式腕時計という)。女性はその腕時計を装飾品としても楽しんでいましたが、男性は「時間を見るもの」という実用品としてしか見ていませんでした。

ここでわが日本が誇る「SEIKO」という会社がクオーツ腕時計(いわゆる電池を入れる腕時計)を販売し、その驚異的な精度とクオーツ制御技術の有償公開による腕時計の低価格製造に、時計大国スイスは壊滅的なダメージを受けました。(※これをクオーツショックという)

機械式腕時計はただ「時間を見る」という実用的な部分はクオーツ時計にはかなわないため、スイスの時計師たちは生き残る術を模索しました。

その一つに腕時計のデザインをデザイナーにお願いし、男性腕時計にも装飾品としての価値を生み出すという舵取りをしたのです。これによって出来たのがオーデマ・ピゲのロイヤルオークという腕時計なんですが、この舵取りが成功し今では男性の腕時計は一種のステータスみたいな空気が出来たのです。

じつは、社会福祉士にも「新たな使用価値」が生まれ始めています

・「地域共生社会」の実現のための社会福祉士の役割
・ヤングケアラーや増大に対してスクールソーシャルワーカーなどの拡充

それらによって2020年⇒2022年の間に求人が2倍以上アップしてきています!

さらに!!

2021年から社会福祉士のカリキュラム変更が入り

・実習時間の拡充180時間⇒240時間
・実習先が1施設⇒2施設

このため社会福祉士の資格をとるための労力が増大しているのです。

これは「価値」の向上にもつながるため、「商品の値段」が上がる流れにあるのが社会福祉士という国家資格なのです!

まとめ

現在、新たな「使用価値」が見いだされ、さらに「価値」についてもカリキュラム変更という見直しが入っている社会福祉士という「商品」は今後確実に「値段」の見直しが入ると予想されるのです!

あなたが今やっている社会福祉士の仕事は決して無駄になりません!自信を持って「社会福祉士」の専門性を磨いて下さい!

そうすれば、かならず社会福祉士は報われます!

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