MSWの電話対応の極意~他院からの転院依頼編~

  • このエントリーをはてなブックマークに追加




ども!ゆらたろすです!今日はリクエストにもあったMSWの電話対応の極意について話していこうと思います。

電話対応のポイントですか!新人さんなんかは特に慣れるまで時間がかかりそうです。。

ホントにそうなんだよ。新人の時なんか相手の病院名さえも聞き取れなかったし、上手く情報を引き出せずに先輩に怒られたりと大変なんだ。

今日は「他院からの転院依頼時の電話対応」で聞いておくべき情報をまとめて紹介するね!

お願いします!

転院紹介の電話で聞いておくべき情報

新人のMSWは特に電話対応に四苦八苦していると思います。

しかし、他院からの転院依頼の際「ここだけは聞いておくべき情報」というのがありますので、それを紹介しましょう!

確実に聞いておくべき「絶対3項目」

とりあえずこれだけを聞いていれば、何とかなる情報というのが・・・

「病院名」「担当者」「患者氏名」です。

逆にこれらを聞き取れていないと、どうにもなりません。

「病院名」・「担当者」

追加の情報を聞き出す時に、連絡先がわからないという事態に陥るので、確実に聞いておきましょう。

「患者氏名」

情報がFAXされてきた時、プライバシー保護のため名前部分が黒塗りされているケースもあるので、確実に聞いておく必要があります。

新人さんなんかは色んな情報を聞かなければと、焦ってしまうのでこの「病院名」「担当者」「患者氏名」が意外と抜けてしまう事が多いです。

ですので、ほかの部分はおいおい勉強していけばいいので、まず確実にこの項目を聞き取れるようになりましょう!

まとめ
絶対3項目・・・
「病院名」「担当者名」「患者氏名」

押さえておきたい「基本3項目」

確実に聞いておくべき情報がしっかりと聞けるようになれば、次に必要な情報を紹介します。それが・・・

「病名」「保険」「家族構成」です。

この3項目を電話で確認出来ていれば、基本的な人物像はある程度想像出来るので、頑張りましょう!

「病名」

たまに当院の「病床機能」を把握していないMSWから、紹介の電話というのがあります。

例えば、全床障害者病棟の病院に「脳梗塞後の患者さん」の紹介なんかもあります。初めの内は・・・

「脳梗塞後の患者さんは対象ではないです。廃用症候群はついてますか?」


※障害者病棟では「脳梗塞後の患者」は、対象外です。
※ 障害者病棟では「廃用症候群の患者」は、対象内です。

なんて返しは難しいと思いますので、後から先輩や上司の判断を仰ぐためにも、自分の病院に転院する際の「主病名」は聞いておくべきです。

「保険」

紹介の時点で「保険の種類」も聞いておくべきです。「後期1割」と「後期3割」でもだいぶと患者像は変わりますし、個室希望の想定もしなければなりません。「生活保護」であれば病院によって受け入れ態勢も変わってきますので、確認が必要です。

「家族構成」

電話紹介の時点では、そこまで詳しく聞く必要もないですが、せめて「キーパーソンはだれなのか」「同居なのか独居なのか」ぐらいの確認は必須です。

まとめ
絶対3項目・・・
「病院名」「担当者名」「患者氏名」
基本3項目・・・
「病名」「保険」「家族構成」

余裕が出てきた時に聞き出したい「追加3項目」

ある程度慣れてくると、聞き出したい情報は増えます。それが・・・

「夜間の様子」「患者の転院意欲」「住所」です。

ここら辺がスムーズに聞き出せるようになれば、新人MSWは卒業です。


さらに言うと、今までの聞くべき項目は、一般社会においての電話対応ともそう変わらず、基本的な「確認作業」だと言えます。

しかし、ここからは「MSWの専門業務」として必要になる項目だと言えます。

「夜間の様子」

既往歴に認知症などがあれば、「夜間の様子」も聞き出しておきたい所です。

実は病院というのは、転院させることがシビアに求められるため、転院の際に不利になりそうな情報を意図的に隠してくる病院が多数あります。

特に「夜間の不穏」「夜間徘徊」なんかは聞かれなければ開示しません。

電話での転院依頼で入院が決まるわけではないので、絶対聞き出すべき項目というわけではないですが、入院判定会議の際の判断材料になるので、聞き出せていれば御の字です。

「患者の転院意欲」

転院に対して消極的な患者さんが少なからず存在します。本人は自宅に帰りたいけど、家族がリハビリを希望されていて家族の意向で嫌々転院してくる方です。

こういう方は、リハビリ意欲がなく算定がとれなかったり、いきなり離院したりとリスクがあります。

紹介元の病院も「本人の転院意欲がない」なんて事は、絶対に言わないのですが、聞くことによってけん制する事が出来ます。

「住所」

これも電話での転院依頼の時点では、何番地までの情報はいりませんが、余裕があれば市と区までは聞いておきたい所です。

なぜなら、例えば自分の病院の住所と患者の住所が近ければ、当院を希望される理由はわかりますが、これが遠い場合なんかは、何故当院への転院を希望しているのか聞き出せるきっかけになります。
遠い場所からの転院の希望の際に考えられる理由としては・・・

・家族が当院の近く
・家族の職場が当院の近く
・オススメの病院だと紹介された
・当院でないと治療出来ない(透析患者など)
・近隣の病院すべてに転院を断られた

などが、考えられます。もちろんこの他にも様々な理由がありますが、特に近隣病院すべてに転院を断られている場合、注意が必要になります。

満床によって断られている場合は、その限りではないですが、「薬価が高額」「がん治療を平行している」「医療費を滞納している」なんかの理由も考えられますから、注意しましょう。

まとめ
絶対3項目・・・
「病院名」「担当者名」「患者氏名」
基本3項目・・・
「病名」「保険」「家族構成」
追加3項目・・・
「夜間の様子」「患者の転院意欲」 「住所」

最後に

今回は、他院からの転院依頼の電話対応についてまとめてみました。

一回の電話で、効率よく情報を引き出すことが出来れば、スムーズに転院調整できますし、入院判定会議の質も上がります。

しかも他院からの評価も上がるので、「MSWは病院の顔」という言葉を胸に刻みましょう。

慣れるまでは時間がかかりますが、聞き取っておきたい項目を覚えて効率よく業務に慣れていきたいですよね!

今日はここまで!また次回の記事でお会いしましょう!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。

スポンサーリンク

☆YouTubeでも活動中☆

コメントを残す

*